生活期との連携はいつから[2]~連携への取り組み~
ごあいさつ
西広島リハビリテーション病院
病院長
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
前回(院長ブログ2016年8月「生活期との連携はいつから[1])で連携体制づくりについてお話ししました。
2008年、法人内で連携体制づくりが本格化し始めた頃、当院と市内の急性期病院との間で開始した「脳卒中患者連携シート」の取り組みが、診療報酬化を睨んで広島市の広域連携に拡大されました。
急性期の先生達とそのパスを作っていく過程において、「急性期が送りたい情報ではなく、受け手である回復期が欲しい情報を載せるべきだ」という議論にまとまりました。それが我々の地域連携パスのコンセプトになり、同じように回復期側は「生活期が欲しい情報は何か」を考え、生活期の意見を集めました。そしてそれらの意見を基に、2012年に地域連携パスの内容を変更しました。
A3用紙1枚の地域連携パスシートの左側が「医療情報」、右側が「生活の情報」に整理されました。特に生活の情報は、専門用語を極力排除し、分かりやすい言葉で具体的に記載するようにしました。
急性期の先生達とそのパスを作っていく過程において、「急性期が送りたい情報ではなく、受け手である回復期が欲しい情報を載せるべきだ」という議論にまとまりました。それが我々の地域連携パスのコンセプトになり、同じように回復期側は「生活期が欲しい情報は何か」を考え、生活期の意見を集めました。そしてそれらの意見を基に、2012年に地域連携パスの内容を変更しました。
A3用紙1枚の地域連携パスシートの左側が「医療情報」、右側が「生活の情報」に整理されました。特に生活の情報は、専門用語を極力排除し、分かりやすい言葉で具体的に記載するようにしました。
追加した項目の1つが「退院後の生活目標」です。(院長ブログ2013年11月参照)。これを考えるには、ICF(院長ブログ2016年7月参照)の図式を中心にその人の生活機能・背景を理解し、また退院後の生活が想定できなければ上手く立案できません。さらに分かりやすい表現で退院後の目標を提案することで、生活期側も患者さんの予後をどのように考えたら良いかが理解しやすくなりました。
当院では2009年からICFを導入し、初期カンファレンスで活用を始めていました。さらに回復期と生活期の合同症例検討会を開始し、退院後の生活や生活期リハビリの役割への理解が深まりつつありました。2012年から全患者で退院後の目標を立案するようにしましたが、比較的スムーズに導入できたように感じていました。
しかし、病棟で行われている初期カンファレンスを評価してみると、退院後の目標設定が不十分だということが分かりました、そのため、2014年に「退院時」の目標だけでなく、「退院後」の目標も立案しやすいように、初期カンファレンスの議論シートを見直しました。そして2015年には、「退院後のリハ計画を立てるためのシート」を追加作成し、退院前に行われる生活期とのカンファレスで提示するようにしました。
当院の現状と課題については、次回お話ししたいと思います。