ウェルネット記念日(1)~ネットワークで支える

ごあいさつ

西広島リハビリテーション病院
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
当院には記念日が2つあります。1つは11月4日の開業記念日、そしてもう1つが2月15日の「ウェルネット記念日」です。開業記念日は昭和61年(1986年)11月4日、この地に当院が開業した日です。ウェルネット記念日とはそれから5年後の平成4年(1992年)、西2階のリハビリ病棟、介護老人保健施設「花の丘」、そして人間ドック・フィットネスの健康増進施設「ウィル」を併設した西館がOPENし、医療・介護・予防(健康増進)の機能を持った複合施設として再出発した日になります。
ウェルネット(WEL・NET)というのは、Well Network(良い連携)を表す造語です。朋和会が医療、介護、予防の複合体になった時、それぞれ異なる教育を受けた専門職が、同じ法人で一緒に仕事をすることになりました。その時に職員で定めたシンボルマークがこの3つの「輪」です。異なる専門性を持つ職員が、自分の守備範囲のみの仕事をしていては、患者さんはその輪の間から漏れてしまいます。専門が違っても相手の専門性に一歩踏み込み、お互いに学び理解し合うことで、輪の重なる部分が大きくなります。つまり「この輪の重なりを大きくし、この連携のネットワークの網で患者さんをしっかり支えていこう」、という当時の人達の思いがこのマークには込められています。
現在国の施策で進められている「地域包括ケアシステム」ですが、これはシステム(組織、制度)ではなく、ネットワーク(連携の網)のことです。「地域を包括するネットワークを構築し、患者さんを支える」ことを意味しています。地域包括ケアの絵は「医療・看護」、「介護・リハビリ」、「保健・予防」の3枚の葉と植木鉢で表現されていますが、多職種で連携してケアにあたるという意味では、30年近く前のウェルネットのシンボルマークと同様です。
毎年ウェルネット記念日には、祝い膳が提供されます。また職員証、名刺、広報誌、などいろいろなところにこのシンボルマークが使用されています。患者さんに記念日やマークの意味を尋ねられた時、職員が自信を持って説明できるよう、また「実践できているね」と言って頂けるよう、今後も努力していきたいと思います。