起きたことの意味は変えられる
ごあいさつ
西広島リハビリテーション病院
病院長
病院長
岡本 隆嗣
はじめまして!このブログは患者さん、ご家族の方、一般の方、そして職員にも、 当病院のことをもっと身近に感じていただきたいという思いで作りました。 日々の出来事の中で私が思ったことをつづっていきたいと思います。
5月の本ブログでも書いた通り、今年は4年に一度のサッカーワールドカップが開催される年です。通常なら6月から7月にかけて開催され、もう終わっている頃ですが、今回の開催国のカタールはこの時期40度を超すことがあるため、プレーしやすい11月から12月の開催が予定されています。今月国内組の代表メンバーで戦った東アジア選手権(E-1選手権)は見事に優勝しましたが、果たしてこの中から本大会にメンバー入りできる選手はいるでしょうか。
私の世代がメンバー発表で脳裏に焼き付いているのは、1998年フランス大会当時の岡田監督が「外れるのはカズ、三浦カズ・・・」と発表した場面です。当時の日本の大エースだったカズ(三浦知良選手)の最終メンバーからの落選は衝撃的で、英紙タイムズの運動面トップ記事で扱われたほどでした。
この出来事は日本中で論争を巻き起こし、いまだにサッカーファンの間で議論になるほどです。当時の胸中は当人達にしか分かりませんが、昨年東京オリンピックが開催される前、サッカーの三浦知良選手のコラムを新聞で目にしました。
この出来事は日本中で論争を巻き起こし、いまだにサッカーファンの間で議論になるほどです。当時の胸中は当人達にしか分かりませんが、昨年東京オリンピックが開催される前、サッカーの三浦知良選手のコラムを新聞で目にしました。
東京五輪が迫り、様々な競技で選考に道を阻まれる選手がいることだろう。4年に一度、あるいは最後のチャンスかも知れない舞台から脱落するのは、つらい。でも、落選からが人生は山場なんじゃないのかな。
選考に人生を左右されたと感じて投げ出してしまうのなら、結局、自分で人生を棒に振ることになる。そうでなく、諦めず、ちゃんと人生を組み立てていく。きつい作業だけど、這い上がれるか。
敗れた。老いた。別れた。そこからなんだ、勝負どころは。過去に起こったことは変えられない。でも起こったことの意味なら変えられる。負でしかない出来事も、頑張りようでその意味をダイヤモンドのように光らせることができる。
選考に人生を左右されたと感じて投げ出してしまうのなら、結局、自分で人生を棒に振ることになる。そうでなく、諦めず、ちゃんと人生を組み立てていく。きつい作業だけど、這い上がれるか。
敗れた。老いた。別れた。そこからなんだ、勝負どころは。過去に起こったことは変えられない。でも起こったことの意味なら変えられる。負でしかない出来事も、頑張りようでその意味をダイヤモンドのように光らせることができる。
(日本経済新聞2021年7月2日 三浦知良 「落選の意味 変えられる」)
三浦選手は24年前の落選の経験を本人の努力で“光る経験”に変えて這い上がってきたことで、55歳になった現在も現役選手として頑張り続けられているのではないでしょうか。
我々は仕事や生活でいろいろな困難に直面します。「こんなことが起こらなければよかったのに・・・」と思うこともあるでしょう。しかし困難に直面しても決して投げ出さず、しっかりそれに向き合っていけば、辛い出来事の意味を変えていくことができるかもしれません。
突然の病気やケガでどん底に突き落とされた患者さんが頑張ってリハビリを続けている姿をみると、いつも三浦選手の姿を思い出します。
我々は仕事や生活でいろいろな困難に直面します。「こんなことが起こらなければよかったのに・・・」と思うこともあるでしょう。しかし困難に直面しても決して投げ出さず、しっかりそれに向き合っていけば、辛い出来事の意味を変えていくことができるかもしれません。
突然の病気やケガでどん底に突き落とされた患者さんが頑張ってリハビリを続けている姿をみると、いつも三浦選手の姿を思い出します。