一味違う話題で
最新の記事
8月3日(水)
今日の会話の時間には、言葉のデイケアに定期的に参加して下さっているボランティアのAさんが加わりました。ご利用者3人とST1人、そしてAさんの5人グループで、誰からも話題がすぐに出ないのを見届けると、Aさんは「都知事選の結果は意外でしたね」と話し始めました。Aさんにとって、当選者と次点の候補者の得票数差が、予想外に大きかったようです。STが「選挙のたびに思うんですが、投票所で、ただ椅子に座って、人の動きを見ている「立会人」、あの仕事は辛いでしょうね」と言うと、Aさんは「私もやりました!」と応じました。
ご利用者のBさんの表情が生き生きしてきました。Bさんは、ひとまとまりの文で話そうというお気持ちが強いのですが、声を出すことが難しいため、会話では聞き手に回ることが多くなります。しかし、表情が話題への興味の強さを伝えてくれます。「Bさんも「立会人」をやったことがおありですか?」と尋ねると、頷きながら「ある」と声にされました。
ここから「立会人」の体験をAさんが語り、Bさんが身を入れて聞き、その他の人たちは初めて知る仕事の大変さに「へぇ~」と驚きの声を連発しました。「銃で脅されながら投票する国もあるんよ」「票の数をごまかす国も…」と他国のことに話が及び、あらためて日本の選挙制度を見直して、結びとなりました。